完成車付属のホイールは重量2000gを誇り所謂”鉄ゲタ”と揶揄される。
長い間鉄ゲタで鍛え上げられた貴殿のその足からそれを脱ぎ去った先に至福の時が待っているのは自明の真理である。
もし仮にあなたがホイールをまだ交換したことがないならそれはとても幸せだ。これから美しく広大なホイールの世界が君を歓迎してくれるだろう。
1.はじめに
ホイール(前後セット)を値段でクラス分けすると以下のイメージとなる。
※定価で考えて頂きたい。
おまんちょぺろりんちょクラス:1万円以下くらい
(完成車付属のものはほぼこのクラスと考えて差し支えない)
なんか売ってるわクラス:1~4万円くらい
(笑)
ミドルクラス:4〜7万円くらい
(鉄ゲタとの違いをモロに感じられるレベル)
沼クラス:100万円くらい
(沼)
本来は男なら黙っていっちゃんエェやつを選定すべきところであるが、
12万で買った自転車に100万のホイールはどうだ。
こうなってしまってはもはやフレームかホイールかどこが本体なのかわからなくなってしまう。
ということでミドルクラスのホイールを検討する。
2.近年における関係各社の動向について
ミドルクラスのホイールといってもまぁいろいろあるが、まぁ調べて行くうちにわかってくると思われるが必然的に以下の3択となる。
(1)フルクラム社のRACING 3
(2)カンパニョーロ社のZONDA
(3)ALEXRIMS社のALX473 evo
と言った具合だ。まぁ〜それぞれ見ていきたい。
※概ね割引き後5万以下程度で購入可能である。
(1)RACING 3
この3つの選択肢中で最も剛性が高いとされる。剛性というのは要はバネ定数みたいなもんで、要は高い方が漕いだ力がダイレクトに路面に伝わるということだ。その加速性がゆえ、ホイールがもっと漕げもっと漕げと語りかけてくる感覚に陥いるという。
しかし、会社でもフォローされまた通勤中でもフォローされちゃかなわねぇという理由でRACING3は候補から外した。
(2)ZONDA
ミドルクラスでは最も完成されたホイールとの呼び声が高い。
リアスポークのG3パターン(3本×7等配のアレ)がとにかくエロい。芸術品だ。360って7で割れんの?なんて野暮なことを考えちゃあいけない。イメージを図1に示す。
先の話だとホイールの剛性は高ければ高いほどいいと思ってしまいがちだが実はそうではない。
硬いホイールは脚に来てしまうのだ(らしい)。
踏み過ぎによる筋肉疲労、また路面の振動や衝撃の拾い方もダイレクトであり、ホビーチャリダーである 我々へのダメージは大きい。
その点ZONDAはそこらへんうまくやっている(らしい)。
絶妙なバランス(らしく)、まさにミドルクラスで最も完成されたホイール(らしいの)だ。
しかし、高校の時にゾンダっていうあだ名のやつ(本名は増田で体はでかいがチ〇コが小さい)がいたからやめた。
やつと出会っていなければ間違いなくZONDAを選択していた。
(3)ALX473 evo
発売されて日が浅く情報があまり無い。そしてどのチャリ屋に行っても入荷待ちという謎多きホイールである。
上記3つの中で一番軽い。
前後で重量1460gと唯一の1400台。圧倒的だ。
ハイクラスのホイールでも1400台はなかなかない。ZONDAでも1596gだ。軽さが物をいうヒルクライムでは無双するだろう。
ロードバイク界において軽さは常に正義である。
しかしその軽さがゆえの欠点もある。
おそらく体重が重い人が乗ると剛性不足になる(らしい)。
(そしてその重い人のラインは65kgくらいらしい)(誰かが計算したらしい)。
3.罹患に関する注意事項
まぁそんなこんなで、初めてのホイールの選びはALX473 evoで決着した。
私の場合ホイールとタイヤ同時に換装したが、試運転の際に走り出しの加速度で乗り物酔いをしたほどだ。
ホイール換装の効果は驚異的である。
タラタラ書いてしまったが、勿論以上の3つだけが正解というわけでは全く無い。
とある自転車屋は、それくらいの予算なら手組みでalx473 evoより軽いホイールは簡単に作れると語っていた。
(Q:手組みホイールとは?A:お好きなリム、お好きなスポーク、お好きなハブ、お好きなニップルを選定しお店で組んでもらうホイール。沼が深そうすぎ流ので今回近づくのはよしておこう。)
4.結言
100人いれば100人それぞれぴったりのホイールは違うだろう。しかし、ゾンダという知り合いがいないのであれば間違いなくZONDAを推す。
か、もしも予算に余裕があるならフルクラムのRACING ゼロNITEを購入して欲しい。
RACING3よりさらに剛性を高めたガチガチのホイールで、一切合切のエネルギーロスなく脚力が推進力になる感覚を味わえる。らしい。
また、ハブにはセラミック製のUSB(Ultra Smooth Bearing)ベアリングが採用されている。摩擦の低減と軽量化、そして優れた回転性能を併せ持ち、長期にわたり高いパフォーマンスの維持が可能である。
しかもリムが黒くてかっちょいい。プラズマ電解酸化皮膜処理(PEO)が施されていることがリムの黒い理由である。雨天時でも強烈なブレーキング性能を発揮可能な点がメリットとなる。PEOリム専用のブレーキシュゥが必要となり、これがまた消しゴムみたいに削れていくとのこと。かっちょいい。※10万円。
まとめ
おふざけが過ぎましたが、
初めてのホイール選びはこんなにふざけちゃうくらいほんっっとに楽しいんです。