ロードバイクで速く走るための要素の1つに心肺機能がある。
心肺機能が高ければ、より速く長く走ることができる。
レースで活躍したければ心肺機能の向上は必須だ。
有名な心肺機能向上トレーニングメソッドの1つに”タバタ式トレーニング”がある。
タバタとは、立命館教授の田畑泉氏のことだ。
氏が科学的に証明したトレーニング方法は「タバタ・プロトコル(タバタ式トレーニング、タバタトレーニング)」と呼ばれ、アスリート界ではそれだけで通じてしまうほど浸透している。
本記事では、
ホビーライダー、もとい心肺トレーニング初心者の筆者が、実際にタバタ式トレーニングを行い心肺能力がどれくらい向上するか検証していく。
期間は3か月。ペースは著書で推奨されている通り週3回のトレーニングとする。
さぁ!目覚めよ我が心肺!!!!!!!!!
Contents
心肺能力の指標:VO2MAX
まず最初に、
何がどうなれば「心肺機能が向上した」と胸を張って言えるのかはっきりしておきたい。
今回は心肺能力の指標として、”VO2MAX”を使う。
VO2MAXとは
「VO2MAX」とは日本語で言うと最大酸素摂取量。
読みは”ぶいおーつーまっくす”。
運動時、1分間に身体が摂取および使用できる最大の酸素量のことを表す。
V = 量(Volume) 、O2 = 酸素(酸素の化学式) 、max = 最大
VO2maxの単位は【ml/kg/min】。
つまり、「あなたの身体は1分間あたり(min)、体重1㎏あたり(kg)、酸素を最大何㎖(ml)取り込むことができるか?」を数値で示している。
計測方法
身近な例ではApplewatchやGarmin watchはじめとするスマートウォッチが挙げられる。
本記事ではApplewatchによりデータを取得する。
Applewatchを装備している方であれば、
知らず知らずのうちに勝手にVO2MAXを計測してくれている。
自身のVO2MAXの値はヘルスケアアプリから確認が可能だ。
現状把握
ヘルスケアアプリで心肺機能を確認してみる。
すると、どうやら私のVO2MAXは40.9らしい。
平均より下?
よくわからんが、それってどんなレベルなのか??
どれくらいのVO2MAXを目指すべきか
以下の表を見ていただきたい。
VO2MAXのレベルを年齢ごとにわけた表である。
上記の表によると、筆者(30代)のVO2MAXレベルは「普通」ということになる。
はぁ。
ロードバイクでまぁまぁの運動習慣もあるし、多少の自信はあったのだが。
「ふつー」かい。
#ちょっとショック
アスリートまではいかないまでも、
ホビーライダーとしてせめて「良い」、欲を言えば「非常に良い」と言われるレベルにはなっておきたいものだ。
つまりだ。
VO2MAX 50台後半は目指したいものである。
マラソンに換算するとわかりやすい
VO2MAXとマラソンのタイムには強い相関関係があることが知られている。
以下の表は、VO2MAXの値からマラソンの予想タイムを導き出したものである。
筆者もハーフマラソンに出場したことがあるのだが、見事にタイムが一致している。
一般ランナーの壁と言われるサブスリー(フルマラソン3時間以内ゴール)を達成するには、VO2MAXが62以上が目安ということがわかる。
また、世界トップレベルのマラソン選手はVO2MAXが80越えのモンスターであることが見て取れる。
タバタ式トレーニングとは?
そこでタバタ式トレーニングだ。
タバタトレーニングは世界中で多くのアスリートに心肺能力向上のトレーニングとして採用されている実績がある。
まずやり方から
やり方は簡単。
1.「全力でペダルを回す」を20秒、インターバルを10秒。
2. これを1セットとし、連続して8セット行う。
以上である。
つまり「たった4分」で完了する。
言葉にしてしまえば非常にシンプルなトレーニング方法だ。
※全力でペダルを回すの目安として、
6セット目で最大心拍数(220-年齢)の90%を毎分の心拍数の目標とする。
例えば、30歳であれば毎分171拍を目標とする。
なぜタバタがイイのか
なぜ世界中でタバタ式トレーニング、別名タバタプロトコルが絶賛されているのか。
一言でいえば、最大酸素摂取量の向上、酸素借の向上がいずれも効率的になされるからである。
非常に短時間なのも特徴だ。
それにより、有酸素運動による副作用も少ない。
有酸素運動は体脂肪の減少に効果があるのだが、同時に筋肉を減らしてしまうという副作用があるが、短時間で済むタバタトレーニングであればこの心配がほとんどないのである。
詳しい論理は本に譲るが、
タバタ・トレーニングは究極の無酸素性運動であり究極の有酸素性運動と言える。
トレーニングの効果を客観視すべき
いくら必死にと言っても、肉体的限界よりも心理的限界が先に来るのが人間というもの。
体はムリじゃなくても、頭が「もうムリ…」と悲鳴を上げる。
よって、自分の気持ちよりも「もうムリ…」のラインを数値で判断したほうがイイ。
その判断に役立つのが心拍数だ。
先述もしたが、
「もうムリ…」の目安として、6セット目での心拍数が「最大心拍数(220-年齢)の90%以上になっているか」をラインにするとイイだろう。
#例えば、30歳であれば171以上
「もうムリ…(笑)」と思っても、心拍数がそのラインに達していなければもっと頑張らなくてはならない。
#(笑)
実践
30秒を8セット。
つまりたった4分で終わってしまうトレーニングであるが、、、
侮ることなかれ。
マジできつい。
全力で20秒回す。
言葉では簡単だがやってみるとそのしんどさはハンパじゃない。
そのあと10秒の休憩があるといっても、10秒じゃ全然回復しない。
最後はゲロ吐きそうになるし、頭もガンガンする。
酸欠だ。
しかも翌日もしっかり疲れが残っている。
※とあるオリンピック選手は固定自転車の隣に毛布を置いておくらしい。
終わった瞬間そこに倒れこむためだそうだ。
まとめ
本記事では心肺トレーニングの指標としてVO2MAXを、
そしてトレーニング方法としてタバタプロトコルをご紹介させていただいた。
長くなってしまったため、
結果についてはまた次回レポートさせていただきたい。
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