新型コロナウイルスの影響で2年連続の中止となっていた日本最大級自転車イベントの1つ、
佐渡を自転車で一周する「佐渡ロングライド210」が3年ぶりに開催されたので参加してきました。
月並みな言葉ですが、”とても素晴らしい”の一言でした。
以下にレポートしていきたいと思います。
Contents
佐渡ロングライド2022に参加
スポニチ佐渡ロングライドとは?
「スポニチ佐渡ロングライド210」とは、毎年5月、新潟県の佐渡島で開催されるサイクリングイベントです。
コロナで2019年を最後に開催が見送られていたが、今年3年ぶりに開催が決定しました。
A・B・C・D、4つのコースがあり、毎年参加者は3,000人を数え、国内サイクリングイベントの一つとして広く知られています。
一番人気のAコースは佐渡を一周するもので、一日で210kmを走破するコースとなります(通称サドイチ)。
参加者は順位を競わず、それぞれのコースの制限時間内の完走を目指します。その最大の魅力は佐渡の大自然ですね。
3年ぶりの開催となった今年は、全国から1,250人が参加したようです。
大会は5/15の日曜日。
土曜日と月曜日を移動日とし、全行程2泊3日の旅となりました。
新潟港からフェリーで佐渡へ
佐渡へは新潟港からカーフェリーで渡ります。
既に新潟港からチャリ熱がすごいです。
ロングライド前日の5月14日(土)。
12:30分新潟港発の「ときわ丸」に乗船。
フェリーで約2時間、佐渡へ到着しました。
スタート地点で受付
佐渡に着いたらまず車でスタート位置に向かい、前日受付をします。
スタート位置で受付と同時に前夜祭が開催中。
安田大サーカスの団長が登壇したり、豪華賞品抽選会などで盛り上がっています。
ゼッケン引換証のほか『コロナ陰性証明を提示』する必要があります。
(なお、当日受付も可能です)
コチラが「スタート・フィニッシュライン」です。
やはりこれを見ると前日から気分が高まります・・・!
受付後はホテルに向かいます。
泊まったのは「ホテル大佐渡」。景色が最高です。
そして飯が超豪華!
豪華な夕食を嗜み、風呂に入った後、
最終の機材チェックを済ませ、9時には就寝。
出走準備のため、明日はAM 3:25に起床する必要があります・・・!
参考までに、当日朝のスケジュールはこんな感じ。
AM3:25 起床
3:30〜4:00 朝食
4:00〜4:15 着替
4:15〜4:30 チャリ準備
4:35 ホテル出発
5:25 スタート位置
機材紹介
今回210kmを共にした機材を紹介します。
チェーンもスプロケもピカピカにしときました。
最高のコンディション、バキバキに仕上がっています。
#機材の力で少しでもラクしたい
フレーム:Bianchi Oltre XR4 CARBON W/COUNTERVAIL®
フォーク:Full Carbon Aero w/Countervail 1.1/8"-1.1/4”
ハンドル:VISION METRON 5D integrated 400mm/100mm
フロントディレーラー:Shimano FD-6870 Ultegra di2
リアディレーラー:Shimano RD-6870 Ultegra di2
シフトレバー:Shimano ST-R8050 Ultegra di2
フロントブレーキ:Shimano BR-R9100-F DURA-ACE
リアブレーキ:Shimano BR-R9100-R DURA-ACE
クランクセット:Shimano FC-6800 52/36 175mm Ultegra
チェーン:Shimano CN-HG601 11S 105
スプロケット:Shimano CS-5800-11 11-28 105
ホイール:Campagnolo BORA ONE Tublar
タイヤ:Vittoria Corsa Graphen Tublar
ヘッドセット:Fsa Orbit C-33
シートポスト:Bianchi Carbon
サドル:Fizi:k arione00
BB:SM-BB92 DURA-ACE
重さ:7.5kg(バッグやボトル抜き)
周りの人と比べると、なぜか「下りがめっちゃ速かった」ですね笑
いざ、スタート
私が参加したのは島を一周する210kmの「Aコース」です。
大会は午前5時30分にスタートします。
出走前には「団長」や、水泳オリンピックの「松田丈志選手」が激励の言葉をかけてくれます。
#スゴい肉体美(惚)
エイドが楽しい
210㎞コースでは途中7カ所に「エイドステーション」があります。
通常のドリンクや食べ物以外にもその地域の特産品もあったりして『美味&楽しい』です。
名物のZ坂
スタートから約60km地点。
サドイチの名所、Zの形に上っていく通称”Z坂(ぜっとざか)”があります。
なかなかに辛く、脚を止める参加者の方も多かったですが、登ってからの景色が本当に素晴らしかったです。
この絶景は本当に佐渡ならではです。
約半分の両津港まで来た
半分の100km地点に到着しました。
中間点の第4エイドステーションは昨日着いた両津港でお弁当が出るその名も『両津ベントウステーション』。
ささやかな達成感と同時に、
「まだあと110kmあんのか」と軽くめまいがします。
ここでゆっくりしすぎると身体も冷えるし制限時間にも余裕がなくなるので要注意。
弁当を食べてしばしの休憩後、早々に出発です。
後半戦
100kmまではウキウキで走っていましたが、徐々に疲れが出てきました。
特に首・肩回りと腰。
どんなにストレッチをしても不快感がとれない。
エイドに置いてあるサロンパスは自由に使えるので、存分にスプレーします。
すると幾分ラクになります。
あぁ^~!
鎮痛剤気ぃ持ちいいいいいいいぃぃぃぃ!!
終盤の3つの山が地獄
170km地点まで来ました。
なぜなのか。
なぜこのタイミングで今大会最大の難所が登場するのか。
コチラです。
無慈悲にも登場する「Z坂を超える坂×3」です。
既に疲労はピークに達しており、全くパワーが出ません。
重いいいいいいいいいいいい!!!!ペダルが重すぎるおぉぉぉ゛!!!!!!!
と思わず叫ぶと、
#藤原竜也風
「頑張れええ!」と、こちらも突っ伏しながら坂道を登る方に声をかけてもらいました。
『人間は極限状態に追い込まれると藤原竜也になってしまうの法則』を発見しました。
ゴール
つ、ついに辿り着きました。
210km地点です。
日の出前から活動を開始していましたが、既に空は赤みがかっています。
ゴールでは1人ずつ名前を読み上げてくれます。
最後の力を振り絞ってスプリントをしてみました。
すると見事、太ももからふくらはぎまで脚がバラバラに弾け飛びました。
そしてゴールラインを通過。
ついにやった。
ようやく終わった…。
スゴイ達成感です。。。
そして夕焼けがとても奇麗。
おっと、目に汗が...
自他ともにヘロヘロです。
本当にありがとうございました。
私感をいくつか
今回は自身としては初の200km越えのライドとなりました。
限界に挑戦した結果、以下の気づきがありました。
非日常的感が凄まじい
まさにこれが『佐渡ロングライド』最大の魅力です。
この大会が日本屈指の自転車イベントに成長した理由は、現実世界からかけ離れた圧倒的非日常感が佐渡にあるからだと思います。
コースに信号はほとんどなく、一度ペダルを回し始めれば次のエイドステーションまでの数時間は脚を地面につけることはありません。
その日は約10時間弱自転車の上で過ごします。
周りに出場者はたくさんいますが、やはり自転車は1人で乗るもの。聞こえてくるのは心地よいタイヤのロードノイズと風切り音、そして自分の息づかいだけ。
たっぷりと自分と向き合いながら、また全てを忘れてひたすらゴールを目指すのみ。
そして顔をあげればそこには佐渡の絶景が広がっています。
こんな体験、他では絶対にできません。
リピーターが多いというのも首がモゲるほど頷けます。
仲間の力は偉大
アフリカの有名なことわざがあります。
「早く行きたいなら1人で行け、遠くに行きたいならみんなで行け」
お分かりでしょうか。
そうです。
210km先のゴールは、「とっっても遠く」でした。
#めちゃくちゃ遠い
交代でトレインを組んで風よけになってくれる仲間、そして他愛のない会話ができる仲間。
仲間は、目的を達成する上で肉体的にも精神的にも非常に稀有な存在だなと再認識しました。
応援の力ってスゴい
今まで応援の力を舐めてました。
終盤になってくると心が折れそうになってくるのですが…
道脇からの応援、
めちゃくちゃ励まされます。
太鼓を叩いた応援や、例の赤い悪魔の着ぐるみを着た方もいました。
本当に、ウルっときちゃうんです。
明らかに力を貰えました。
沿道で応援してくれた方、本当にありがとうございました。
無理してでもエイドではカロリー摂取した方が良かった
完走後Stravaの記録を見てみると、消費カロリーはなんと4575kcal。
#成人男性が必要なカロリーの3日分
衝撃。
圧倒的にその日摂取したカロリーよりも多い…
これはヘロヘロになるわけです。
エイドでは戦略的にカロリー摂取するべきでしたと反省しました。
装備品について
今回の装備は以下に収まる範囲で大会に臨みました。
・ボトルゲージ×2
・サドルバッグ(パンク修理セット)
・トップチューブバッグ(アミノバイタル・軽食など)
・背中のポケット(スマホ・エイドマップ)
リュックは背負わなくて本当に良かった…
リュックを背負いながらライドしている方もチラホラいらっしゃいましたが、個人的にはリュックサックなど体に身につけるバッグを装備しなかったのは大正解でした。
やはり荷物を体に身に着けてしまうと、上半身の動きに荷物がつられますよね。
で、例えばケイデンスを90で10時間走ったとすると、
90×10時間×60分=54000
つまりリュックを5万回上下運動させる地獄の筋トレをしてるようなもんです。つまりとんでもないエネルギー消費です。
ドSの方にはいいかもしれませんが、
もし私がリュックを背負って210km走っていたら、恐らく体は上下真っ二つにチギれていたと思います。
トップチューブバッグ、イイぞ...
トップチューブバッグを初めてつけてみたのですが、これが意外と良かったです。
アミノバイタルやキャラメル、そして男梅シートを入れて走行中ちょくちょく食べていたのですが、背中のポケットに入れているよりもストレスフリーで食べることが出来ました。
100km越えのロングライドでは強力なお供になります。
ボトルは1個でも良かったかも
今回ボトルを2つ持って行っきました。
理由としては「水とポカリ系を分けて携行したかったから」なんです。
アレです。憧れるじゃないですか、ボトルの水を頭にバシャバシャ出すやつ。
が、この季節はそんなに暑くもなかったんで頭に水をかけることもなく...。
で、結局ポカリばっか飲んでましたよね。
エイドが各所にあるので、ボトルは1本でも水分補給的には全く苦労しませんでした。
軽量化のため、終盤の山では水は投棄してボトルはカラにしました(笑)
ロキソニンを装備していくべし
エイドで休んでいると、隣のおじさま方の会話が聞こえてきました。
「いや~すげぇ~、ロキソニン飲んだらまたペダル回せるようになったわ~(笑)」
なるほど、その発想はなかったですね。
終盤は全くパワーが出ず、なんとか同じペースで走っている方の後ろに張り付くばかりでした。
次回は必ず、必ずロキソニンを携行したいと思います。
まとめ
今回は「佐渡ロングライド2022」のイベントレポートをしました。
少しでも佐渡ロングライドに参加してみたくなってきた方、是非、来年佐渡でお会いしましょう(^^)
ちなみに秋にも佐渡で「オータムライド」ってのが10月9日にあるみたいですよ。