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「反応しない練習」とは?
ベストセラー『反応しない練習』(草薙龍瞬 著)は、仏教の智慧をベースに、
「外部からの刺激にいちいち反応して心を乱さない」方法を説いた本です。
大切なのは——
- 「自分の心が今どう動いているかを客観視すること」
- 「快・不快に振り回されず、冷静に選択すること」
- 「無駄な反応にエネルギーを奪われないこと」
つまり、心を“筋トレ”のように鍛えて、状況に応じて最適な行動を選べるようになるための技術です。
ロードレースに置き換えると?
これをロードバイクに置き換えると、敵のアタックに即反応してしまう問題に直結します。
集団走行で誰かが飛び出すと、
「追わなきゃ!」「遅れたら終わりだ!」と焦り、反射的に脚を使ってしまう。
結果、無駄足を削られて最後に力尽きる…。
これはまさに「心が刺激に即反応してしまった」ケースです。
反応しない練習=冷静さを鍛える
『反応しない練習』が提案する具体的な方法は、レースにも応用できます。
1. 自分の心を観察する
敵が仕掛けた瞬間、「焦り」や「恐怖心」が湧く。
その感情にすぐ乗っかるのではなく、
**「今、焦ってるな」**と一歩引いて眺める。
これだけで反射的な反応を抑えられます。
2. 判断の基準を持つ
「今日の目的は何か?」を事前に明確にしておく。
完走なのか、入賞なのか、仲間のアシストなのか。
基準があれば、そのアタックに反応すべきかどうかを冷静に選択できる。
3. 不快を嫌わない
本の中で「不快を避けようとすると余計に苦しむ」と説かれています。
ロードレースで言えば、敵が前に出て行くときの“置いていかれる不安”がまさにそれ。
「不安を感じてもいい、でも脚は使わない」と割り切る練習が必要です。
4. “見送りの勇気”を持つ
すべてに反応するのは不可能。
時に「これは見送る」と決めて残りの勝負所に備える。
これは「快不快ではなく合理的に判断する」姿勢であり、まさに“心の筋トレ”です。
実際の練習シーンでどう使う?
グループライドで試す
仲間内の練習会で、あえて仕掛けに「反応しない」ことを練習します。
- 誰かが飛び出したら、まずは一呼吸。
- 追うかどうかは、心拍・脚の残り・距離を冷静に計算して決める。
これを繰り返すことで、反応のクセを徐々に手放せます。
ローラー練でシミュレーション
Zwiftなどでバーチャルレースをすると、頻繁に飛び出しが起こります。
「全部に反応しない」ことをルールにして走ると、心のトレーニングにもなります。
日常生活でも同じ
この「反応しない練習」は、レースだけでなく日常生活でも有効です。
- SNSのコメントにムッとしたとき → 「今イラッとしてるな」と観察して反応しない
- 上司の一言にカチンときたとき → すぐ言い返さず呼吸を整える
- 渋滞や行列にイライラしたとき → 「これは避けられない不快」と受け入れる
どれも“敵のアタック”に似ています。
反応するかどうかは、自分の選択次第。
まとめ
ロードレースも人生も、振り回される人は最後に力尽きます。
だからこそ、反応しない練習=無駄足を使わない練習が必要です。
- 一呼吸おく
- 自分の目的を思い出す
- 不快を受け入れる
- 見送りの勇気を持つ
心の筋トレを積むことで、
最後の勝負所まで力を残し、冷静に勝ち切る走りができるのです。
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